【経験者が比較】中学生で留学することのメリットとデメリット。

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留学を考える中学生

留学を考えている中学生
「留学を考えているけど、中学のうちから留学に行っておくメリットって一体なんだろう。逆に何か悪いことってないのかな。」

またはその親
「今のうちから息子or娘を留学に行かせたいけど、実際子供がどう変わってくれるんだろう。リスクとかはないのか心配。」

こういった疑問を解決していきます。

こんにちは、和はるです。偉そうなタイトルにしてすみません。

軽い自己紹介

中学一年の三学期から留学をはじめる。
翌年度の11月までマレーシアのインターナショナルスクールで生活していた。
帰って来てから一年以上が経ってなお、幾度も「あの時に留学の決断をしてよかった」と思っている

本記事では、中学生で留学することのメリットとデメリットを比較していきます。両方を比較し、最善の決断の一助となれば幸いです。

本記事ではあくまで「中学生であること」に焦点を絞っているので、留学での変化やついた力など留学に行くこと自体のメリットは載せていません。

留学に行くこと自体のメリットは別の記事に載せてあるので、前提としてそちらの記事をご覧になってください。

本記事の内容

中学生であること

中学生であることのメリットデメリット
留学のタイミングが中学生であることのメリットとデメリットを比較します。

言語脳と知識の二刀流

言語脳の発達は若さが大事。日本の従来の英語教育ではとにかく知識を詰め込むようなイメージがあります。
しかし、
「英語の知識がある」のと「英語を話せる」は全くもって違います。

いくら日本で英語の成績がよくても実際に外国人を前にした時にすらりと英語が出てきて会話ができなければ、英語を話せるとは少し意味が違ってしまうのです。

「英語の知識がある」と「英語を話せる」にはどんな違いがあるのか。

違いはずばり「言語脳が発達しているか」です。母国語のように英語を操るには、言語脳の発達が欠かせません。

言語脳の習得は若い方が有利な話

言語脳は座学で習得できるものでもありません。
会話をする、話を聞く、英語で人に伝える、といったアクションを生活の中で日常的に行ってこそ言語脳が身についていきます。

この「言語脳の習得」の部分で若いことが有利に働いてきます。
言語脳の発達は若さが大事と言いましたが、幼稚園や小学生の時期は言語脳の発達が圧倒的に早いです。

よって高校生大学生になってくると、言語脳の発達の面で少し不利になります。思春期を超えてからだと発音に母国語のなまりもでき易いそうです。
言語脳や自然な発音の定着といった面では、若い方がいいのです。その点中学生は高校生、大学生よりも有利であると言えます。

では留学するなら小学生の方が良かったの?

いいえ、そうではありません。

実際に留学してみて感じたのですが、幼児でもない限り知識もなければ英語の習得にはとても時間がかかります

僕も留学中ただ英語を喋ったり聞いたりしているだけでなく毎日英語を猛勉強しました。
そもそもの知識も足りなかったので、勉強しなければそもそも普通の日常さえ送れなかったからです。

結論:知識と言語脳の両方大事。中学生は両方ある。

毎日の勉強で培った知識と、日常で育まれる言語脳の両方がうまく噛み合い始めてやっと生活が楽しくなりました。

最も効率的に英語を身につける公式は、知識×言語脳。

僕が小学生だったら勉強して知識をつけることなどしなかったでしょう。
しかし僕が高校生だったら、知識はあったかもしれませんが言語脳の発達は遅くなってしまいます。

この両方を持ち合わせている中学生は、言語の習得にはベストなタイミングであるとひしひし感じました。

まとめ

  • 言語を効率よく習得するには知識脳と言語脳の両方が必要。
  • 中学生は「言語脳の発達に有利な若さ」と「知識をつける上での効率の良さ」両方を兼ね備えたハイブリット(二刀流)。
  • したがって、中学生期はいわば言語習得のゴールデンタイム。

勉強が難しくない

高校で留学したら

自分が高校生になったことを想像してみてください。留学先では、日本とほぼ同じレベルの授業を受けることになります。

日本語で教わっても難しい内容を、英語で教わることになるので中々辛いと思います。

高校からの留学をする場合かなりの英語力を日本でつけ、多くの場合語学学校に最低でも三ヶ月ほど通ってから入学するくらいのことが必要になってきます。それでもついていくのは大変です。
英語力に応じて勉強内容の難易度を下げてもらえることもありますが、また中学の勉強を教わることになっても少し嫌ですよね。

実は中学の内容でもきつい

中学の内容なら大丈夫です!と流れ的に言いたいところですが、、、

実は中学の内容でも初めのうちは全く理解できません。
そもそも聞き取れない。
英検4級ギリギリの僕ですら、学年を落とされずに済んだのはいいのですが、全く理解できません。

しかし、英語に慣れていくうちになんとなく理解できてくるようになってきます。内容自体はそこまで難しくないので。
更に時間が経てばしっかりと頭に入ってくるようになります。

慣れるまでは、友達の助けもあってなんとかなりました。

しかしあれが初めから高校の勉強内容だったらと考えると怖ろしくなります。

まとめ

  • 高校から留学をすると授業に全くついていけない。
  • 中学ならなんとかなる。(それでも慣れるまで時間はかかる)

「中学生であることに焦点を絞って記事を書くので、留学に行くこと自体のメリットは書かない」とは言ったものの、ほんの少し紹介させてください。

留学で何を得るかは皆さん次第でもありますが、日本にいてはなかなかつかないような力が短期間でドバッと身につきます。

年齢問わず、留学によって手に入る力や、考え方、変化、人脈などは一生を通して大きな価値があります。

中学生のうちからこういった価値を手に入れることは、RPGの序盤でレア装備を沢山手に入れたも同然です。

留学に行くことでつく力は別の記事で解説しているのでできれば併せて読んでいただけると嬉しいです。

メリットを大まかに三つ紹介しました。次はデメリットを二つ紹介していきます。

精神的にきつい

留学なので当然ですが、精神的にめちゃくちゃきついです。

正直これさえなければ、中学生は全員今すぐ留学に行った方がいいんです。

中学何年生かにもよりますが、中学生から親元を離れ異国の異言語で生活をするというのはかなり精神の負担が大きいです。

中学生というと、「一人でも生きていけるんだ」的な考えをしてしまいますが(自分もそうでした)実際親離れすると自分がまだ全くの未熟者であったと思い知らされます。

どう生活したら良いか分からず、先生の言っていることも友達の言っていることも何もわからない。
不安なことだらけです。初めのうちは助けてくれる友達すらいません。

こう言った不安からくるホームシックが一番精神にきました。

それも留学の醍醐味とも言えるのですが、いかんせんきついです。その辛さを乗り越えるともうスーパーマンになれます。

高校生でも鬱にかかってしまう人の話はよく聞きます。

これらを上手く力に変える方法もあるにはあります。それについては別記事の「中学生留学はマレーシアが絶対オススメな5つの理由」にて紹介しているのでお暇な方はぜひ。

行くのは日本で人格を作ってから

どういうことだ?と思われる方もいるかと思いますが、僕も自分の子供ができたらこうしようと思っていることです。

日本人の人格は素晴らしい

留学に行くと、外国人の素晴らしい点もたくさん見つかります。

しかし同時に「日本人として生まれてよかった」と感じることも多くあります。

自分の精神の根っこの部分が日本人の精神でできていてよかったと思うのです。
人格というのは、自分の周囲を取り巻く環境によって構築されていくものです。小学校時代を外国で過ごしたらその人の人格は外国寄りになります。(親の教育にも左右されますが。)

海外からも、日本人の人格の誠実さは高く評価されていますよね。
それだけ日本人の人格は全体として誇るべきものなのです。

小学生、中学生は主に人格形成の時期ですから、できるだけ日本でベースの人格は固めておくべきだと思います。

外国人の人格の良さも取り入れる

しかし日本人の人格に足りないものを外国人は持っています。主に表現の積極性であったり、神経質になりすぎないところなどです。

なので、根っこの人格は日本人。その周りに外国人の良い人格を多く取り入れていくのが僕なりの一番良い人格構成だと考えました。

逆に考えると、中学時代から外人の人格に触れることは、その後積極性のあるアクティブな人間になったりとメリットにもなり得ます。

留学後のメリットデメリット

留学後のメリットデメリット

海外高校も視野に

中学のうちから英語で学校生活を送っていれば、海外の高校も視野に入ってきます。

高校の進路選択をするときに、海外高校が視野に入っているのか入っていないのかは大きく影響してきます。

また、海外の高校に行っていたという事実は大きなステータスにもなるでしょう。そもそも中学で留学に行ったことがステータスになるのですが。

日本の志望高が望み薄だった友達の話

僕がマレーシアで同じ寮に住んでいた日本人の友達は、中二の時点で自分に合った高校が見つからなかったため、その時点でマレーシアに飛びました。

僕の通っていたインターナショナルスクールは中高一貫なので、彼は今そのまま高校に進んで学校生活を送っています。

「いい高校が見つからないから今のうちに海外に飛ぶ」という発想は、誰にでもできるものではありません。すごい柔軟で素晴らしいですよね。

海外留学 = 一目置かれる履歴書

一つ前でも話しましたが、海外に留学していたことが履歴書に書いてあるだけで、目指している高校の判断によっては大きなアドバンテージとなるでしょう。語学力の証明にもなりますし、人格の保証にもある程度つながります。

また、中学生のうちから留学に行っている人はそうそういないので、周りとは頭ひとつ抜きん出た個性の一つになるのではないでしょうか。

反抗期をスキップした。家族仲が良くなる

親御さんかお子さんのどちらが読んでいらっしゃるのかわかりませんが、
親御さん、朗報です。
息子さん娘さんを留学に行かせると、ほとんどの学生の反抗期がなりを潜めます。笑

データがあるとかではないのですが、留学に行ってなお反抗期を貫き通す方は相当に芯が強い人だと思います。

なぜ?

なぜこんな魔法のようなことが起きるのか。
原因は主に以下の三つだと思います。

  • 反抗期とか言ってられないくらいのホームシック。
  • 自分の将来のための多額の投資に対する感謝
  • いなくなってから初めて気づくこと。

一度一人で留学に出ると、反抗期云々などどうでも良くなるほどのホームシックになります。
また、家族、特に両親の存在がいかに感謝するべきものであるかを強く感じさせられます。

自分の話

うちの母曰く、僕も留学に行く前はプチ反抗期だったらしいのですが、帰国後の僕はえらく家族に優しくなり、母への反抗も亡くなったそうです。(本人自覚なし)

僕も自覚があるのは、絶対に妹を褒めるような性格ではなかったのに、妹を段々褒めて認めるようになりました。

僕の心の中の変化としては、今まで家にいてうっせえなあと思っていた妹も、留学に出てみるとあのうるささが恋しくなりました。
「家に帰ったらもっと妹に優しくしよう」と思いました。

最近の妹との仲は専ら良好です。

多額の投資と気づき

留学には、例外なく多額の費用が掛かります。安いところでも一年間にもろもろ200万以上はかかってしまいます。子供の成長のための投資としてその費用を負担してくれるのは両親の存在です。

しかし留学に出ると、お金を払ってもらっているなどといったこと以前に、日常の中でも両親に感謝するべきことに沢山気づくものです。

両親に対しては、いかに今まで自分が両親によって助けられていたのかということを実感せずにはいられませんでした。

帰国したのは十月下旬だったのですが、その年のクリスマスにはなかなかお高いパーカーのボールペンを両親にプレゼントしました。

留学を経験した学生の多くが共感していただけると思いますが、両親には感謝をしてもし足りなくなるものです。

一般的には、一人暮らしを始めてから親に対する感謝がようやくわかってくると言われているものですが、留学に行くと反抗期もスキップして親に対して感謝するようになります。

不思議でもなくある意味必然です。

英語のテスト勉しなくていい

個人的にはこれに結構助けられました。

日本の学校に戻ってからすぐに定期テストがあったのですが、そこで気づいたのです。

「実質4教科やん

留学をしていた学生にとっては、日本の英語のテストなどお茶の子さいさいです。
英語の勉強をせずとも満点が取れるので、英語の勉強に割いていた時間を別のことに当てられます。

ここからは留学後のデメリットを紹介していきます。

漢字が書けなくなった

マレーシアから日本の学校に戻ってすぐのことです。

「あれ。書くって漢字なんだっけな?」
「事務のむってなんだっけ?」

漢字が壊滅的でした。

元々漢字は得意な方だったんですけどね。
読む力は全く衰えていませんでしたが、文字を書くたびにしょっちゅう筆が止まってしまいます。

実際半年ほど日本で過ごしていたら元通りになりましたが、もっと長い期間日本から離れていたら本気でまずかったなぁと思いました。

中学生はまだ漢字を学ぶ時期でもあるので、留学中もちょくちょく手紙や日記を書くなどして日本語を書いてみるのもおすすめします。

日本の勉強が不安

日本の高校にいく予定がない方は心配する必要はありません。

日本の高校進学を視野に入れている場合、少し日本の勉強が心配になってきます。

日本と進度や内容が違ったりする授業が多いので、日本の高校を受験する人によってはプラスで勉強する必要も出てくるでしょう。

理科や数学などは内容にあまり違いはないのですが社会などは日本との違いが顕著です。

自分の話

僕も日本の学校に戻る予定だったので、学校が終わってから夕食までの二時間を毎日日本の学校の勉強に当てていました。

その上に英語の勉強と、寮のプレップタイム(図書室に全員集まって勉強や宿題をする時間)が二時間あったので勉強尽くしになってしまうこともありました。

何も最初からフルスロットルで頑張っていたわけじゃないですけどね。
こんな生活をしていたのは帰国が決まって日本に帰るまでの三ヶ月間だけです。

日本の授業でやるとずいぶん長い内容に感じられますが、勉強が得意な人は日本の勉強は一人でやれば意外とささっと終わります。

日本の勉強に支障が出ないと言う意味では、短期間留学もオススメです。

また、前述の通り日本に帰ってきたらテストのために英語を勉強する必要がないので、その分の開いた時間を別の教科の勉強ができます。
その時間である程度補填できるかと思います。

終わりに

中学生で留学することのメリットとデメリットを比較-終わりに
いかがでしたでしょうか。留学が魅力的に見えてきましたかね。

もし中学生留学の魅力を受け取っていただけたなら幸いです。

留学には、辛さや寂しさ、日本での遅れ、金銭面での負担などがありますが、それのデメリットを全て覆い隠すほどの大きなメリットが沢山あります。
中学のうちから留学をするという選択は大きな選択になりますが、それ以上のリターンがとても大きいので、後悔することはまずないと断言します。

この記事が少しでも多くの中学生に届くことを祈っています。

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中学生留学はマレーシアが絶対オススメな5つの理由


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